脊髄腫瘍の新しいアプローチ

脊髄腫瘍 私の外科医としてのキャリアの中で、多くの脊髄腫瘍の手術を経験してきました。脊髄腫瘍は、脊椎の手術の中でも最も熟練を要する手技の一つですが、脳神経外科が最も得意とする領域の一つでもあります。 腹側の腫瘍の問題点 その中で、脊髄の腹側に位置する腫瘍は、特に手術が難しいものです。脊髄の腹側の腫瘍に対して、後方からアプローチすると、腫瘍は脊髄の向こう側にあって、そのままでは見ることができません。これを露出するには、脊髄を少し押しのけなければならず、この操作で脊髄を損傷する危険があります。...

脊髄腫瘍、上衣腫

上衣腫というのは、あまり聞きなれない病名かもしれませんが、脊髄そのものから発生する、「髄内腫瘍」と呼ばれる腫瘍の一種です。この記事では、上衣腫について解説します。 上衣腫は、髄内腫瘍の中でも、全摘出が可能で、比較的良性の部類に入る。 手術はリスクを伴い、一時的に手術後症状が悪化する可能性が高いが、多くはその後回復する。 熟練した外科医に、設備の整った施設で手術を受ければ、良い希望が持てる。 1. 上衣腫とは...

脊髄腫瘍の手術

脊髄腫瘍の手術というと、どのようなことをするのか、危険性は高いのか等、いろいろなことが心配になると思います。そのような方のために、この記事では、脊髄腫瘍の手術について、簡単に解説してみました。 概要 私は、20年以上、脊椎の手術を専門にしてやってきました。約2000件の手術を行い、脊髄腫瘍も200件以上経験しています。 その経験からいえば、脊髄腫瘍の手術は決してこわいものではなく、熟練した専門医が行えば、手術前より状態が悪くなることは極めてまれで、ほとんどの場合に症状が改善し、多くの場合にその改善は劇的です。...

脊髄髄内腫瘍

脊髄髄内腫瘍は、脊髄にできる腫瘍のなかでも、比較的まれなものです。代表的な腫瘍に、脊髄星細胞腫や、脊髄上衣腫があります。腫瘍は徐々に増大し、四肢の麻痺や感覚障害をきたします。MRI検査を行えば、診断自体は比較的容易です。しかし、脊髄の中にできる腫瘍なので、手術による摘出は、脊髄自体から腫瘍を剥離するという操作が必要なため、リスクが高く、脊髄手術のなかでも、もっともデリケートで難易度の高いものと言えます。 髄内腫瘍と髄外腫瘍...
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